さて、生後2日目にして1人ぼっちになってしまった曽祖父は、その後、寺の小僧になります。
みなしごが寺に貰われたところで…
厳しい世界だったみたいです。
しかも禅宗。禅宗って、仏門の中でも、質素で厳しいところで有名です。
お掃除とか修行とか、小僧さんと言っても小間使い・召使い的なポジションを想像して頂くと良い感じでしょうか。「灰かぶり」と呼ばれた時代のシンデレラ的な?
「殺人鬼の息子」と、蔑まれたりもした事でしょう。
そして曽祖父は…
「俺は人殺しの子供だから」と、生涯結婚する事はなかった。
生まれた時から温かい家庭という物を知らず。
そして、自身が大人になってもそれを作る資格はないと諦めたのです。
しかし大人になり、自分が育った寺とは別の寺の住職となった曽祖父は、商才があったのでしょう。人望やコミュニケーション能力もあったようです。小金持ちになりました。
家族を持つ事はなったけれど、お金は集まり、稼いだお金をけっこう派手に使い、循環させていた様です。
お金目当てに近寄ってきた人もいたでしょうね。でも、独身で守る家族もいませんから。割り切って上手く付き合っていた様です。
外から見たら、晩年は、人と財に恵まれた人生だった。
でもきっと…家族の温もりや愛を感じてみたかったんじゃないかな…