父は若い頃、突発的に怒り出す人でした。
怒られる方は準備が出来ないのでおそろしかった。急に以前の事を勝手に思い出して勝手にキレて殴りに来るのです。
例えば中学生の時のわたしに
「小学校低学年の学芸会の時は俺に恥かかせやがって!」とか。
わたしが自室にいたとして
いきなりドアを勢いよくガーンと開けて怒鳴り込んでくる時や、はたまた遠くからノシノシと足音を立てて迫って来る時。
そのいずれも
「○○〜〜〜っっ!!」
「コラ○○〜〜〜っ!!!」と、名前を叫ばれました。
なので、自分の本名を叫ばれると今でもたまに身体が硬直します。殴られ怒鳴られた経験と、自分の名前がセットなのです。
父曰く、昔はだいたい、女の子の名前には「子」がつけられた。
例えば「優子」「絵里子」などの名前であったとして、結婚までは「優子」「絵里子」と「子」をつけて呼ばれ、結婚後は「優」「絵里」などと、嫁ぎ先で「子」をとり払って呼ばれた…
そう聞かされていました。
しかしながら父はわたしを怒鳴るとき、
「子」より前の部分だけを叫んだんだよなぁ。
嫁に出てないのに。
聞かされていた理屈と違います。
それが「お前は俺の所有物だ」という父の意思だった様にも感じられて、名前を呼ばれる度、虫酸が走っていました。
わたしの本名は、フリガナがないと読み間違えられる不便な名前です。しかし、人によってはオシャレだとも言ってくれます。なので、ちょっと気に入っている面もあります。
ですがその字面には父の「理知的な女に育て」という怨念が込められていて、「勉強しろ」とだけ言われ続けたわたしとしては、呪いの様な名前にも感じます。
親子関係が捻れている人で、自分の名前を心から愛せている人は、どれくらいいるのでしょうか。
わたしは自分の名前には愛着と愛憎と強迫観念と、いろんなものを感じています。
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