今日は成人式なんですか?
わたしは学生時代、知り合いはいても友達がいなかったし、振袖は着せてもらえなかったし、特に成人式に思い出はありません。
友達がいなくても、同世代の皆が行っているところに自分も行ってみたくて
「成人式に行ってみたい」と父に言うと
「行くな」と言われました。
「なぜ?」と聞くと、
「くだらない」「中に入って話しを聞くな」「こうあるべき、みたいな都合の良い理想の大人像を押し付けられるだけだ」「そんな説教を聞く暇があったら勉強して、自分の道を自分で切り開くんだ」「勉強する時間がなくなる、行く事ならん」「振袖は要らん金だ」「みんな同じ格好で、右へ倣えで、あいつら自分の意思はないのか」「あんなキチガイの様な格好は許さん」というような言葉が返ってきました。
お前も相当、わたしに自分の都合押し付けてるけどな?それについては「俺が金出して育てたんだから俺のいう事を聞くべき」という事らしいです。
父はとにかく、giveの精神は皆無です。
「振袖やら要らん金たい」
「女は嫁に行く。お前の金をかけるというのは、結婚相手の家に金を渡すようなもんだ。そんな勿体ない話しはない。金は息子にしかかけない」そんな事をよく言っていました。
しかし、振袖は着せてもらえなかったものの、「成人たるものスーツは必要な時が来る。スーツを買ってやる。成人式も大学の卒業式も結婚式も葬式もそれで行け。成人式で着物を着てキチガイの様にはしゃぐ事はならん」という話になりました。
買ってもらえるものなら、有り難く頂きます。
そして百貨店のBurberryコーナーへ連れて行ってもらったのですが…
買い与えられたのは、バブルの残り香漂うダブルボタンの、13号の濃紺のスーツでした。
当時わたしは摂食障害で体重は乱高下していましたが…9号で程よかったはずです。
しかし13号を買い与えられました。
デブの価値観です。
ダブルボタンを買われたのも、デブはダブルボタンの方が貫禄が出るからです。
父は当時、身長171cmに体重が100kg近く。
祖母もポッチャリ体型。
母は普通。
しかし我が家での絶対権力者は、デブな父。
「俺の子どもだからお前は絶対太る。13号を買っておけば一生着られるから、大き目を買うんだ。9号でも今入る?嘘をつくな!無理するな!今着られる中でおかしくない程度に1番大きな13号がいいんだ!いいか?これは高いんだ。一生着るんだぞ!」
※それより上のサイズは店員さんが止めてくれました。
そんなわけでブカブカの、Burberryの13号スーツをゲットしたのですが…
1〜2回しか着用する事はありませんでした。
だってブカブカなんだもの。
今のわたしのサイズは、摂食障害の後遺症で太れない為、5〜7号。
13号のスーツを、そんなサイズまでお直しする事は不可能なんですよね…
結果、一生使う事なく、断捨離しました。
父はケチですが
「好き」や「トキメキ」を考慮することさなく
「おトク」「長く使えそう」だけを買い物基準としている為、結果、使い物にも何の役にも立たなかった買い物が、結構ありますね。
かえって損してるっていう。
あ!書いていて思いました。
父はデブなので、
「ジャストフィット」を知らないんですね。
スーツを身体ピッタリなサイズで選ぶのが無理なんです。だから、ピッタリなスーツを着ている人々は、父の中で異人種。
もしかしたら、身体のラインがわかるスーツを娘に着せるのが、エロく感じて嫌だったのかもしれません。
とにかく娘の色気を封印したがる人でした。