ウチの父は弟への愛がだだ漏れていましたが、弟本人はとても迷惑そうにしていました。
こんばんは。社会学者で発達障害の父親に最近まで振り回されていた、アラフォー主婦のユイカです。
父は終日わたしを罵り殴りつけてきましたが、弟にはそんな事はなかった。「跡取り息子」として、蝶よ花よとチヤホヤ。それが本人には苦痛で、弟は実家を出たい一心で大学受験に向け勉強をがんばっていました。
弟は「黙して語らず」という学生時代でした。父の事を腹の中で軽蔑しながら、父には取り合わず、黙々と勉学に励んでいました。わたしが父に口ごたえして殴られているのを見て「親への反抗は馬鹿らしい事だ」と考えたようです。
父は、黙って大人しく勉強する弟の事を「子どもらしさに欠けた変わり者だけれど、優秀で従順な良い子」と認識していた様です。
父は、発達障害で空気が読めず人の気持ちもわかりません。ある時、弟のプライドを傷つける様な発言をしましたが、父は悪気はない。失言だとは考えないし弟が怒った原因が自分だともわからない。
父の言葉に怒りを覚えた弟は、金属バットで家の壁や本棚を殴りつけて暴れました。
その時父からでた言葉は「アイツでも怒る事があるんだな。人並みの感情があって良かった」でした。
「そんなに物を壊して暴れるほど、怒らせてしまってゴメン。傷つけてゴメン」などという
思考にはならない。「自分は絶対間違っていない」という大前提は崩れない。そもそも弟が普段異様に大人しい事に関しても、父のせいで弟が自分の感情を殺して生きる様になったとは夢にも思っていないのでした。
他にも弟と父の思考・感情が噛み合っていなかったエピソードに、想像でしかないしそれ自体悪いことではないのですが「エロサイト閲覧疑惑」というのがありました。
ある時父が、弟本人がいないところで他の家族(私・妹・母)に、嬉しそうに弟の携帯の明細を見せびらかしたのです。
当時は、パケ放題なんてなかった。ゲームの課金かエロサイトの閲覧かどうか、実際のところはわかりませんが…
「見てみろ！アイツの今月の携帯代がこんなに高い！きっと卑猥なサイトの閲覧をしたんだ。部屋中どこを探してもエロ本がないが、興味があったんだ。アイツは女に興味がなさそうだけど健全に育っていたんだ。よかったよかった。」そんな事を言って嬉しそうにしていました。その時の父は友達のエロ本を取り上げて女子に見せびらかす小学生の様な顔をしていました。
それを時は私も母も妹も、父のデリカシーの無さにとてもとてもガッカリしたのでした。
弟への愛はある。しかしデリカシーが無さすぎて弟からは嫌われる。父の愛は一方通行でした。
わたしにももちろん、デリカシーはありませんでしたけどね。「お前は何人男を知っているんだこのアバズレ」なんて言葉をかけてくる人でしたから。
他者への思いやりがある人はDVやモラハラなんてしないんじゃないかな。愛があるから愛が過剰すぎたり歪んだりしてDVやモラハラになるんだろうけど、人間としてデリカシーを持ち合わせている人は、そんなアホな行為には走らないと思うんですよね。
父は血縁なので仕方がないですけれど、家族以外では「デリカシーのない人」とは関わらない様にしています。我が身を守る事が1番です。
