「アメリカでは自分の学費を親に出させる奴は白痴扱いされるんだぞ。」吝嗇家で自分のお金が減るのが大嫌いな父は、我々子どもたちが学生の頃、よく言っていました。
こんにちは。社会学者で発達障害の父親に最近まで振り回されていた、アラフォー主婦のユイカです。
今日もまた、大学受験にまつわるあれこれを回顧しています。
ウチの父は、とにかく子どもに高学歴を!と思っていたけれど、ケチでした。わたしを含め3兄弟全員が所謂天才で、塾に頼らず東大京大に一発合格出来れば良かったのですが、結局3人とも、塾にも通った上で、全員が第一志望に不合格でした。中高一貫私立校の授業料に塾のお金。それを3人ぶんですから、けっこう学費をかけてもらったんですけどね。ダメでした。なので「お前らは俺の大金をドブに捨てやがって!」と言われたものです。
しかし、ひとつ言いたい。
グチグチ文句を言われながら肩身の狭い思いをして授業料を親に出してもらった子どもより
「信じてる♡頑張れ♪」と、前向きな気持ちでお金を払ってもらった子どもの方が、確実に頑張れると思う。
「アメリカでは自分の学費を親に出させるような奴は白痴扱いされるんだぞ」と、アメリカに行った事もないのに偉そうに宣い、「だったらバイトします。そんな言い方をする人にお金を出してもらいたくありません」とでもこちらが返せば「そんな暇があったら勉強しろ」と殴り飛ばす。
「塾に行かせてください」と頼むと「どうせこれだけ金を出してやってもお前の様な奴が受かるはずがない。無駄金になるんだ!」と、お金を投げてよこす。
子どもを受からせたいのか受からせたくないのか、応援しているのか応援していないのか、まるでわからない振る舞いでした。
もちろん「いい大学に入れ」とは小学生の頃から言われていたわけで、親としては受かってほしかったに決まっている。
しかしながら、自分を王様だと思っている父は己より下の存在である子どもなんかに期待して裏切られるのが辛くてカッコ悪いから、最初から「受かるはずがない」といじけて斜に構える。もしも受かれば「あれだけ金を出したんだから当然だ」とでも言ったでしょう。実際は全員落ちて「俺が言った通りになった」と言われたわけですが。
同じお金をかけるのでも、親に気持ちよくお金を出してもらった子と、乞食扱いされた子どもとでは、絶対結果が違ってくると思うのです。
子どもが3人もいたのに、3人ともに受験と子育て両方に失敗したのは、父の「お金を使う姿勢」も問題だったと、振り返って思います。
子を呪うよな目で監視し、恩を自覚させようと、「この金は誰の金だ?この生活は誰のおかげだ?」と常に問う。表向き父は子に「学歴を得る事と将来の自立」を説いていましたが、実際はお金を出して貰えばもらうほど手錠や足枷がどんどん重くなっていく様でした。
東大に受かれと夢見るものの
財布は嫌々ながら開き
子どもを金食い虫と蔑み
よその東大生を羨み
お前は何で受からないのかと、言っても仕方がない事を繰り返す。いつまでも。
まぁ、父の人格も問題だったのですが
それに振り回された我々子どもも未熟だったわけです。
わたし自身は父を反面教師に、お金を正しく気持ちよく使える大人でありたいと考えています。