今でもあの目を思い出すと全身が硬直する。
蛇に睨まれるよりも怖かった。
こんばんは。社会学者で発達障害の父親に最近まで振り回されていた、アラフォー主婦のユイカです。
父がわたしを怒鳴ったり殴ったりしなくても、じっとりと睨んで来る事がよくありました。
言動は常に上からな父ですが、物理的な顔面の向きとしては上から見下す感じではなく、下から睨み上げるかんじで、それがとても恐怖で、どうしようもなく気味が悪かった。
言い訳をするとあまりに父が怖かった為、わたしも怯えた目になるか、あるいは、防御本能から無意識に身構えてしまった結果、反抗的でファイティングな目つきになったのでしょう。
顎を引き、下から睨み上げるポーズの巨体が、ねっとりとした妖怪の様な目つきでわたしを捕らえ、じっとりとした声色で
「なんだその目は」
「俺に文句があるのか?言ってみろ?」
そう言ってくるのです。
恐怖でした。
怯えました。身構えました。
我が親に。
返答を間違えば怒声か平手が飛んでくる。
「お前なんていつでも殴り殺せるんだぞ?」と脅される。ただただ怖かった。
母は父を止めなかった。
「パパが正しい。」まるで自分に言い聞かせる様にわたしに言い続け。
1度も庇われた事がない。
「役立たず」
母の事をわたしはそう思っていました。
しかし、自分が結婚して主婦となり思うのです。夫が子どもを毎日怒鳴りつけようと殴り飛ばそうと、そんな夫を立て、全ての家事を黙々とこなし、毎日3食家族のご飯を作り続けた母は、やはり偉大だったのです。
家事は、かなりの重労働です。
そこに発達障害で普通のコミュニケーションが通じない虐待モラハラ亭主。泣き叫ぶ子ども。
わたしだけが辛かったわけじゃない。
母にとってもあの環境はストレスだったはず。
それでもその全てを受け流し淡々と家事をこなし家を守り、子ども3人を育て上げた。
当たり前と思っていた事は、当たり前ではなかった。
母は偉大だったのかもしれません。